――なぜ「元に戻る」と考える人ほど苦しくなるのか
はじめに|「高い」のではない、「価値が変わった」
最近よく聞く言葉があります。
- 物価が高すぎる
- いつになったら元に戻るのか
- 昔はもっと安かった
しかし、ここで一つはっきり言います。
物価は「一時的に高い」のではありません。
お金の価値が、静かに下がり続けているのです。
この現実を直視できるかどうかで、
これからの10年は天国にも地獄にも分かれます。
第1章|なぜインフレは止まらないのか
理由① 世界は「安さ」を捨てた
かつての世界は、
- 中国で安く作り
- 世界に安く売る
この構造でデフレを維持していました。
しかし今は、
- 地政学リスク
- 米中対立
- 戦争・紛争
- サプライチェーンの分断
**「安さより安全」**に完全に舵を切っています。
これは構造変化です。
一時的な現象ではありません。
理由② エネルギーと食料は戻らない
インフレの本丸は、
- エネルギー
- 食料
です。
これらは
- 天候
- 戦争
- 資源ナショナリズム
の影響を強く受け、下がりにくい。
しかも日本は、
- エネルギー輸入国
- 食料自給率が低い
つまり、
円が弱くなるほど、生活は苦しくなる国です。
理由③ 国はインフレを「止められない」
ここが一番重要です。
国は表向き「物価対策」をしますが、
本音ではこう思っています。
インフレは都合がいい
なぜなら、
- 借金の実質価値が減る
- 税収が自然に増える
- 高齢者にも説明しやすい
つまり、
インフレは“静かな増税”。
だから、
本気で止めるインセンティブはありません。
第2章|「給料が上がれば解決」は幻想
よく言われます。
賃上げすればいい
給料が上がれば問題ない
これは半分ウソです。
確かに給料は上がりつつあります。
しかし、
- 上がる人と上がらない人の差
- 上昇率<物価上昇率
- 社会保険料も増える
結果、
体感的にはむしろ苦しい
という人が増えます。
特に、
- 中高年
- 非正規
- 地方
- 小規模企業
ここが一番削られます。
第3章|未来予想① 生活はどう変わる?
① 「普通の暮らし」が贅沢になる
- 外食
- 車の維持
- 旅行
- 習い事
これらは、
やる人だけがやるもの
に変わります。
全員が当たり前に享受できる時代は終わりです。
② 節約だけでは追いつかない
節約は重要です。
でも限界があります。
- 食費は下げにくい
- 光熱費は逃げられない
- 税・保険料は強制
「守る」だけの戦略は負け戦になります。
第4章|未来予想② 勝つ人・負ける人
苦しくなる人の特徴
- 現金100%
- 貯金が安全だと思っている
- 収入源が給料だけ
- 「国が何とかする」と信じている
これは、
インフレに全力で逆走している状態
です。
生き残る人の特徴
- 収入源が複数
- 資産を「動かしている」
- 長期視点
- 感情で動かない
つまり、
資本側に少しでも足を置いている人。
第5章|未来予想③ 日本はどうなる?
日本は、
- 急激なハイパーインフレ
- 国家破綻
にはなりにくいです。
しかし、
じわじわ貧しくなる国
である可能性は高い。
- 物価は上がる
- 給料は追いつかない
- 税と社会保険料は増える
これは最も気づきにくく、最も残酷な衰退です。
第6章|では、個人はどうすればいいのか
答えはシンプルです。
① 現金は「使う分+守る分」だけ
全部を貯金しない。
② インフレに勝てる資産を持つ
- 株式
- 投資信託
- 実物資産
特に、
世界に分散した株式は王道です。
③ 時間を味方につける
短期で勝とうとしない。
「続けた人」が勝ちます。
おわりに|インフレは敵ではない
インフレは怖い。
でも、敵ではありません。
理解せず、動かないこと
これが最大のリスクです。
- 何が起きているかを知り
- 構造を理解し
- 自分の位置を少し変える
それだけで、
未来は大きく変わります。


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