2024年にスタートした新NISA。開始からしばらく経ち、SNSやYouTube、ニュースでは
- 「ほとんどの人が利益!」
- 「+10〜+30%が一番多い」
- 「新NISAは神制度」
といった言葉が溢れています。
実際、日本経済新聞などの調査でも、新NISA利用者の多くが含み益を抱えているというデータが出ています。添付の画像の通り、最も多い層は「+10%以上〜+30%未満」。
しかし──
ここが一番危険なフェーズです。
なぜなら、
みんなが儲かっている時ほど、誰も「暴落」を信じなくなる
からです。
暴落は「必ず」来る(時期は誰にも分からない)
これは断言できます。
株式市場に100%暴落が来ない未来は存在しません。
理由は単純です。
- 景気は循環する
- 金利は永遠に下げられない
- 企業利益は無限に成長しない
- 人間の欲望と恐怖は必ず振り子のように動く
ITバブル、リーマンショック、コロナショック。 名前が違うだけで、本質は毎回同じです。
「今回は違う」
この言葉が出始めたら、だいたい危険信号です。
暴落時に必ず起きる「SNS地獄」
暴落が来た瞬間、何が起きるか。
これは過去20年、何一つ変わっていません。
① 含み益が一気に消える
+20%だった人が、数週間で
- ±0%
- -10%
- -20%
まで落ちます。
しかも新NISAは「元本保証ではない」。
初めての大きな下落を経験する人にとって、これは想像以上の精神的ダメージになります。
② SNSで不安が連鎖する
X(旧Twitter)、YouTube、コメント欄にはこんな言葉が並びます。
- 「新NISAやらなきゃよかった」
- 「国に騙された」
- 「政府の陰謀」
- 「岸田(※政権名は時代で変わる)が悪い」
ここで重要なのは、
理屈ではなく“感情”が拡散される
という点です。
③ 「国家的詐欺だ!」がトレンド入りする
暴落が深くなると、必ず出てくる言葉があります。
「国家的詐欺」
これはもはや様式美です。
- 税制優遇=安全だと誤解
- 自己判断の投資を他責に転換
- 損失の怒りの矛先を国へ
しかし、冷静に考えれば分かります。
新NISAは「儲かる制度」ではなく 「税金を取られにくくする箱」
です。
なぜ多くの人が“振り落とされる”のか
問題は暴落そのものではありません。
暴落時の行動です。
人は下落時にこう考える
- 「ここで売れば傷は浅いかも」
- 「もっと下がるかもしれない」
- 「一度逃げて、底で買い直そう」
そして──
売った後、相場は反発する
これが一番多い負けパターンです。
長期投資最大の敵は「自分」
- 知識不足
- 恐怖
- 他人の意見
- SNSの煽り
これらが混ざり合うと、理論上正しい行動が取れなくなる。
だから、
長期投資は「知識の勝負」ではなく 「覚悟の勝負」
なのです。
長期投資で勝つ人が「今」やっている準備
暴落は未来の話ではありません。
今この瞬間から準備するものです。
① 暴落前提で期待値を下げる
- 毎年+10%は幻想
- -30%は普通に起きる
- 回復には数年かかることもある
これを「知っている」ではなく、
腹落ちさせているか
が重要です。
② 生活防衛資金を別で確保する
暴落時に売る人の多くは、
お金が必要になって売っている
だけです。
- 生活費
- 失業
- 医療費
- 教育費
これらを投資資金と混ぜない。
③ 「見ない力」を持つ
暴落中に毎日評価額を見るのは、
自分で自分を殴り続ける行為
です。
- 見ない
- 触らない
- 追加積立は機械的に
これができる人が、生き残ります。
新NISAで本当に勝つ人の正体
最後に、はっきり言います。
新NISAで勝つ人は、賢い人ではありません。
- 一喜一憂しない人
- 暴落をイベントとして受け入れる人
- 他人の声より自分のルールを信じる人
こういう人です。
まとめ:覚悟できた人だけが残る
今は、誰でも簡単に「成功者」に見える時期です。
しかし、
本当のふるいは、暴落で始まる
その時、
- 「国家的詐欺だ!」と叫ぶ側
- 「想定内」と淡々と積み立てる側
この差が、10年後の資産差になります。
新NISAは魔法ではありません。
長期・分散・低コスト・そして覚悟。
これを持つ人だけが、最後に笑います。
この記事が、未来のあなたを守る一枚の盾になれば幸いです。
さらに深掘り:なぜ「今回は大丈夫」と思ってしまうのか
暴落前に必ず広がるのが、根拠のない安心感です。
- 新NISAは国が推している
- 長期投資だから下がっても戻る
- みんなやっているから大丈夫
これらは一見もっともらしいですが、すべて心理バイアスです。
正常性バイアスという罠
人は不都合な情報を無意識に無視します。
- 下落ニュースは見ない
- 楽観的な動画だけを見る
- 危険を指摘する人を「煽り」と切り捨てる
これが市場全体で起きた瞬間、下落は加速します。
「長期なら必ず勝つ」という最大の誤解
よく聞く言葉があります。
長期で持てば必ず勝てる
これは半分だけ正解で、半分は嘘です。
正確にはこうです。
正しい資産に、正しい方法で、 正しい期間、持ち続けられた人だけが勝つ
途中で売った人、積立を止めた人は、 長期投資をしたつもりでも結果は短期投資になります。
暴落時に起きる「情報の質の劣化」
相場が荒れると、情報の質は一気に落ちます。
- 極端な予測
- 恐怖を煽るサムネ
- 陰謀論的な説明
再生数が伸びるのは、冷静な分析ではなく、恐怖と怒りだからです。
なぜ陰謀論が広がるのか
理由はシンプルです。
- 理解できない現象に理由が欲しい
- 自分の失敗を正当化したい
- 敵を作ると心が楽になる
だから「国家的詐欺」という言葉は、 精神安定剤として拡散されるのです。
本当に怖いのは「底値」ではない
多くの人は、
- どこまで下がるか
- 何%下落するか
ばかりを気にします。
しかし本当に怖いのは、
下がり続ける時間
です。
- 1年
- 2年
- 3年
評価額が戻らない期間に耐えられるか。
ここで多くの人が、
もう希望はない
と感じ、最悪のタイミングで売ります。
長期投資家が密かにやっている思考転換
価格ではなく「口数」を見る
暴落時、価格は敵になります。
代わりに見るべきは、
- 保有口数
- 積立数量
同じ金額でも、下落時ほど多く買えています。
これは将来のリターンの種です。
暴落を「給料日」と再定義する
相場が下がる=資産が安売りされている。
感情をこう書き換えます。
- 下落=失敗 → ❌
- 下落=仕込み時 → ⭕
この再定義ができた瞬間、 暴落は恐怖からイベントに変わります。
新NISAという制度の本当の強さ
新NISAの本質は、
- 非課税
- 長期
- 積立
**つまり「時間を味方につける構造」**です。
短期の値動きに反応する人ほど、 この制度と相性が悪い。
逆に、
- 感情が動かない
- 仕組みに任せる
- 判断回数を減らす
人ほど、制度の恩恵を最大化できます。
最後の問い:あなたはどちら側に立つか
暴落が来た時、
- 怒りを拡散する側か
- 静かに積み立てる側か
その選択は、今すでに始まっています。
覚悟は、暴落の中では作れません。
平穏な今こそ、決めておく。
それが、10年後に振り返った時、
あの時、理解していてよかった
と思える分岐点になります。
🔥 深掘りしたポイント
- なぜ人は「今回は大丈夫」と思ってしまうのか
- 正常性バイアス
- 楽観情報だけを集める心理
- 危険を指摘する人を切り捨てる構造
- 「長期なら必ず勝つ」という最大の誤解
- 長期=期間ではない
- 途中で売った瞬間に短期投資になる現実
- 暴落時に起きる“情報の質の劣化”
- 恐怖ビジネス
- 陰謀論が精神安定剤として拡散される理由
- なぜ「国家的詐欺」という言葉が毎回出るのか
- 本当に人を壊すのは「下落率」ではなく「下落期間」
- 数年戻らない相場が人を折る
- 底値ではなく“諦めの瞬間”が最大の敗北点
- 長期投資家がやっている思考の書き換え
- 価格 → 口数
- 暴落 → 給料日
- 感情 → 仕組み
- 新NISAという制度の“残酷なほど正直な本質”
- 感情的な人ほど向いていない
- 無反応な人ほど恩恵を受ける制度


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